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やらない方が良い工事の時間
 一般的によく行われている工事でも、不必要または全く無駄な工事もあります。業者がすすめるからといって、それがやるべき工事かどうかは、ゆっくり考えてみる必要があります。ここでは、そういったことについて勉強してみたいと思います。
 
やらないほうが良い工事
1 床下・天井裏の金物補強工事

 「家屋補強」などと名目をつけて、床下や天井裏にL型等の金物を勧める会社がありますが、これは全く必要のない工事です。もっと言うと「悪徳業者のための工事」です。
まず、取り付ける理由を考えて欲しいのですが、お客様の立場で言えば「耐震補強」をイメージしているはずです。ところがこの工事は耐震補強にはなりません。大地震で木造建築物が倒壊にいたる原因としては、主に

・柱が土台から抜けてしまう
・壁量が不足している、または量があってもバランスが悪い

ということに集約されます。床下や天井裏の金物などは、そのいずれをも改善しません。耐震補強を考えるのなら、ホールダウン金物を設置したり、壁補強をしなければなりません。業者側もよくわかっているので、あえて「耐震補強」という言葉を避け、「家屋補強」などという表現で売っています。その結果、有名なS社などは沢山の裁判をかかえています。

  地震で倒壊した建物の写真を見ていただければよくわかるのですが、倒壊した建物でも屋根の形の三角形はそのまま残っています。つまりこの三角部分を補強しても、倒壊を逃れることは出来ません。

 床下も同様です。「大引」と「束」を緊結しても、耐震という面においては何の意味もありません。
なぜ、こんな工事が横行するのかといいますと、素人をだましやすい、昨日学校を出たばかりの素人でも施工できる、専門知識も技術も必要がないのでダメ業者が飛びつきやすい、といったことがあげられます。

提供:東京都立大学土質研究室
提供:東京都立大学土質研究室 
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2 瓦のコーキング止め(ラバーロック工法)

 「瓦のずれを直す」「台風でも飛ばないようにする」と、瓦一枚一枚を専用のコーキングで固定していく工事がありますが、これほどバカバカしい工事も少ないと思います。先に断っておくと、まともな屋根職人や屋根業者はこんな仕事はやりません。だいたいは屋根工事の知識のない者、もっと言えば漆喰の塗り方一つ知らない職人が行う工事です。
まず、一番この工事で問題なのは、普通、屋根工事は瓦もかなり傷んでから行うと思うのですが、その瓦の傷み自体は全く直らないということです。瓦の傷みは「凍て」という言葉に表されますが、要するに雨水をはじく力が弱くなったことから劣化が進行している状態のことです。この「凍て」が進行すると瓦は、ほっといても割れ始めます。それほど劣化の進んだ瓦をコーキングで止めても仕方が無いと思います。
メンテナンスになりえるのは、塗装工事です。瓦を塗装することによって、瓦が本来持っている雨水をはじく力を補ってあげようという考え方です。もちろん専用の塗料があります。しかし、すでに「凍て」が一定のところまで進行している場合は、もうさわらずに放っておいて、時期を待ち「葺き替え」にした方が良いと思います。

 さらに補足すると、瓦が飛ぶほどの台風がどれくらい来るのでしょうか。沖縄はいざ知らず、私の本拠の奈良ではかなり低い確率だと思います。万一、飛んでから修繕してもコーキング止めの工事よりよほど安くつくと思います。
同様に瓦のずれを直すような技術は、この工事を行うものには無く、結局ただベタベタと止めるだけです。また、本当にわざわざ直さないといけないほどずれているのなら、もう葺き替えたほうがいいです。

この工事も前述の工事と同じく、「悪徳業者のための工事」と言っても差し支えないと思いますが、中には不勉強なだけで本質的には真面目な業者もいますから、「悪徳」と言うよりは「劣悪」と言ってあげた方が良いかとも思います。

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3 外壁塗装前の高圧洗浄

 これも業者が単価を引き上げるための工事です。本来、外壁のほこりや汚れを落とし、塗料の密着性をよくするためのものですが、その効果はほこりを落とす程度で水アカやコケ等はほとんど落ちません。ほこりなどは、高圧洗浄までしなくても養生をしながら、ハケなどで払っていくので特に気にしなくても良いものです。塗料の密着性についても、そのためにシーラーやフィーラーといった工程を踏むわけですから、特にメリットとは言えません。基本的にメリットは「見ていて気持ちが良い」程度のことに落ち着きます。

 メリットはほとんど無いのですが、デメリットはもっとインパクトがあります。もともと外壁が傷んできているから外壁塗装を考えているのに、そこへ水をかけてどうするのでしょうか?そもそも外壁塗装とは、雨水等から建物を守るために行うものです。クラックを長期間放置していると、内部の柱やすじかいまで腐食していることも多くあります。お代をちょうだいしてそこに水をかけるのは、重大な背信行為だと思います。
こまかいクラックの中に水が入れば、一週間は放っておかないと塗装は出来ません。塗装の膜を張ってから中の水分が蒸発しようとすると、塗装がぷくっと浮いてくるからです。しかし、高圧洗浄を売り物にしている業者はそんなことに頓着しません。翌日には平気で塗装工事をはじめたりします。仕事の好し悪しよりも、効率とお金の回転が重要だからです。
塗装職人で高圧洗浄を肯定している人を私は知りません。高圧洗浄を売り物にしているだけで、その会社は金儲けしか頭に無いと考えてよいと思います。

当社ではイメージや売りやすさよりも、「それがお客様のためになるかどうか」といった視点で提案をさせていただいておりますが、残念ながら皆がそう

 
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