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地鎮祭と上棟式の時間

地鎮祭とは「お祓い」
 地鎮祭とは建築工事の前に行う「お祓い」のようなものです。土地の神様に挨拶をし、その土地を使う許しを得るといったイメージを持ちつつ、工事の無事や安全、一家の繁栄をも祈る儀式です。日取りとしては、大安、先勝など吉日を選ぶことが多いようです。友引でも大丈夫です。

 よく「地鎮祭はやったほうがいいですか?」という質問を受けるのですが、やはりこれはみなさんのお気持ち次第です。地鎮祭はお祓いのようなものだと申しましたが、例えば、厄年のお祓いも、よく気に留めて毎回される方もいらっしゃいますし、全く頓着せずに一度もされたことのない方もいらっしゃるかと思います。もし、みなさんが特に厄払いをしなくても気にされない方である場合、地鎮祭もされなくてもいいのじゃないかと思います。

 地鎮祭をしたか、しなかったかということと、工事中の事故については因果関係がないように思います。地鎮祭をするということは、そういった実利面を期待するのではなく、けじめをつけるというか、気持ちの問題なのだと思います。「よし、地鎮祭をしてこれから気持ちよく家づくりが始まるんだ」といったすがすがしい気持ちにお金を払う価値があるかどうかということはやはり個人差が大きいと思います。

 ご予算的にも無理がなくて、日程的にも都合がつくようであれば、地鎮祭はされたほうが気持ちがよくていいのじゃないかと思います。費用については、神主さんにおさめる「玉串料(初穂料)」が4万円程度です。祈祷料ですね。この金額でお供え物も神主さんが用意してくださるところもあります。神主さんは、自分でご存知のところに頼んでもいいですし、住宅会社に斡旋を頼んでもかまいません。もし氏神様があれば、それが一番望ましいかと思います。

 青竹を立てたり、しめ縄をはったり、テントなどの設営は住宅会社がしてくれます。無料の会社が多いかと思いますが、中には有料の会社もあるようです。同席する住宅会社のスタッフに対するお礼などは特に必要ありません。

上棟式は「お祝い」

 上棟式とは、無事に棟があがったことを祝う祭祀です。いわゆる「棟上げ」の日に行います。棟上げは「建前(たてまえ)」とも言います。地鎮祭がお祓いであれば、上棟式はお祝いです。これも地鎮祭と同じで、吉日を選びます。

 上棟式は結婚で言うと、「神前の結婚式」のようなものです。餅まきや宴席が「結婚披露宴」にあたります。これも「やったほうがいいですか?」と聞かれますが、やはりみなさんの人生観次第です(微笑)。例えば結婚でも、結婚式などせずに籍だけ入れて所帯を持つ方もいらっしゃいますし、やはり「結婚式はするべきだ」と考える方もいらっしゃいます。「上棟式はやったほうがいいですか?」と聞かれるのは「結婚式はやったほうがいいですか?」と聞かれるのと同じような印象です。やはり、ご本人と、親御さんなどお身内の方のお気持ち次第です

 近年では、上棟式は行っても、宴席も設けないことが多いようです。「結婚式はあげるけど、披露宴はしない」といった感じです。餅まきなどはほとんど文化が絶えかけています。

 上棟式の後の宴席については、昔はほぼ100%、その場で飲み会をしておりました。大工はみな楽しみにしておりましたが、近年は飲酒運転の取り締まりが厳しくなり、そのような機会がほとんどなくなりました。それでも祝い事ですので、宴席の代わりに寿司など弁当の折りと缶ビール等の手土産を持たせてくださるのが最近では多いパターンかと思います。

 上棟式のやりかたは住宅会社により様々です。近年は形も整えない簡素な式が増えていますが、やはり祭壇をこしらえてお供え物をし、神主さんを呼ばぬまでも、住宅会社の社長、または大工棟梁が寿詞(よごと、大工があげる祝詞)を奏上するぐらいはしたいものです。

餅まきは上棟式のクライマックス

 文化が絶えかけていると言いましたが、餅まきも神事の一つです。上棟式中に「散餅の儀」として行われます。屋根の上など高いところから、お施主様、大工棟梁、工務店社長が餅やお菓子、時には小銭なども紙にくるんで投げます。集まってくださったご近所の方やお身内にひろっていただくのです。ご年配の方は経験のある方も多いのではないでしょうか。

 古来、人々は「満つれば欠くる」として、幸せの絶頂を畏れました。家も完成させては、つまり登りつめたと考えられて、後は落ちてゆくだけということになるのを怖れて、わざと屋根瓦の一部を残したりして家を完成させないという文化もあったそうです。

 餅まきというのは家の新築を幸せの絶頂と考えて、その幸せをおすそ分けすることによって、「自分たちはまだ絶頂ではない」とするための実に奥ゆかしい儀式なんです。家を建てるということは、ある意味、富の象徴でもあるので、お餅や小銭を投げることによって、大げさに言うと富の分配をすることが、ご近所様との関係を良好に保つのに役立ったようです。紅白のお餅を投げるのは、源平になぞらえています。敵も味方も一緒になって仲良くお祝いしようというメッセージが込められているのです。ご存じですか?源氏が白で平家が赤なんです。

 餅まきは、ご近所の方とのいいコミュニケーションにもなり、何よりもお子様をはじめ、みなさん大はしゃぎで楽しむことができる盛り上がるイベントです。ぜひ、みなさんにも経験していただきたいと思います。

 ご祝儀は色々悩ましいかと思いますが、正直なところ、大工はこれが一番喜びます(笑)。とは言っても、近年ではご祝儀を用意されないお施主様も増えておりますので、大工はご祝儀がなくても特に不満を持ったりするということはありません。後の工事の手抜きなども有り得ませんのでご安心ください、念のために申し上げます。

「いや、せっかくのお祝いだからご祝儀は用意したいのです。普通はいくらぐらいですか?」ともよく聞かれます。これもお気持ちの問題なので、「普通」も「相場」もないと言えばないのですが、強いて申し上げるなら、当日の上棟に参加した大工さん一人に1万円ずつ、棟梁には2万円というのが一般的かと思います。住宅会社の社員さんには、されたりされなかったりですが、その場のトップと担当社員には大工さんと同じ扱いをされる方が多いかと思います。

 お金もかかることですから、「上棟式はしたほうがいいですか?」と聞かれると、少し気がひけるところもありますが、私はこれも地鎮祭と一緒で、ご予算とご予定の都合がつくのであれば、されたほうがいいのではないかと思います。

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