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断熱性能の確め方の時間

 みなさん、いま検討中の工務店の断熱性能が当然気になるし、よく質問もされると思いますが、私の印象では間違った聞き方をしていると思います。今日は正しい聞き方をお伝えします。

断熱材は何を使っているかとは聞かない
 お客様はよく勉強していらっしゃって、自分が関心を持った分野の商品知識はプロ顔負けです。あの断熱材よりもこの断熱材がいいとか私たちより詳しいことも珍しくありません。そして断熱材だけでなく、サッシもどのメーカーの何を使うのか気にされたりします。でも、残念ながらそれを聞いても家の断熱性能はわからないんです。断熱材の厚みや施工方法によっても変わりますし、施工する場所によっても変わるからです。

BELSで☆がいくつつきますか 

 

 断熱材は何を使っているのかではなくて性能を聞くべきです。いま、一番わかりやすい指標はBELSと言います。断熱性能を1つから5つまでの星の数で示します。5つが一番高いわけです。「御社の断熱性能は標準仕様でBELSで星がいくつつきますか?」この質問だけでかまいません。

 それで断熱材は何を使ってサッシは何を使ってというやりとりが全て不要になります。現在の住宅は星が1つもつかない住宅が過半数だと思われます。本来、2020年から☆☆以上の断熱性能を有することが義務化されていましたが、「対応できない工務店が多く市場が混乱する」という理由で見送りになりました。

 ですからこれから建てる家は最低レベルで☆☆はノルマです。でも、私としてはそれでもまだ低く、本来☆☆☆は欲しいところです。☆☆☆なら認定低炭素住宅のレベルになるので、地域グリーン化事業など補助金の対象になりますし、住み心地でも望ましいと思います。この表を簡単に説明しますと、従来の断熱基準の最高レベルである次世代省エネルギー基準がこのBELSでは最低ランクになるという意味です。

 ご存じの方もいらっしゃると思いますがHEAT20という断熱基準があって、これは最低ランクのG1グレードでもこのBELS☆☆☆☆☆よりも少し高いレベルになります。奈良で言うと6%ほど断熱性能があがります。ただ、このHEAT20という基準は地域によって求められる水準が変わってくることと、その最低水準の高さから、BELSのほうが使いやすいと思います

屋根でするか天井でするかで、二階の住み心地が全く違う   


 どこで断熱をするかを確認することは断熱材の種類よりもよほど重要です。数字に表れないところで住み心地に差がつくからです。例えば多くの家は夏場、二階が一階よりもずっと暑いはずです。それは天井で断熱をしているからです。それも天井裏にグラスウールを並べてるだけの簡単な断熱工事になっていることがほとんどだと思います。

 断熱されていない天井裏がサウナのようになっていて、その熱気が伝わって二階が暑いんです。一階が二階と比較して暑くないのは天井裏との間に二階があるからです。だから二階がのっていない一階部分は二階のように暑いはずです。

 屋根でしっかり断熱をすると天井裏が涼しくなって、二階の室温が一階のようになります。断熱する場所だけでびっくりするほど住み心地がかわるのに、いまだに天井で断熱している住宅会社は多いと感じます。それはそのほうが安いからです。もちろん、ローコスト住宅というニーズがあることも承知しておりますが、住み心地よりもコストを優先している家づくりと言わざるを得ないと思います

床ではなくて基礎で断熱する   



 次に足元の断熱は床ではなくて、基礎でするのがおすすめです。断熱性能を高めると、次に気密性能が大切になってきます。気密がザルだと断熱性能が高くてもあまり値打ちがなくなります。大げさに言うと少し窓をすかしているのと同じだからです。床下換気をして床で断熱をすると気密性能が安定しにくいものです。基礎で断熱して床下換気をしないようにすると気密性能が維持しやすくなります。私は床下換気不要論者ですが、それは改めて別の機会にお話しします。

 そして床ではなくて基礎で断熱すると、室内と床下の温度差が少なくなり結露もしにくくなります。床下の結露はシロアリもつきやすくなりますし、建物の長持ちにはマイナスです。

気密性能を確認する

 断熱性能を高めると気密性能が大切になると申しましたが、残念ながら先ほどのBELSでは気密性能がわからないんです。断熱性能は断熱材の種類や厚み、サッシやガラスの種類で書類上で判断できますが、気密性能は施工精度の問題になってくるので実際に検査をしないとわからないのです。

 ですから工務店に断熱性能を確認するときは、BELSで断熱性能を聞くだけではなく、合わせて気密性能も聞いてみてください。「御社ではC値はいくらですか」と聞いて、答えられない会社は少し苦しいと思います。ちなみに当社では全棟0.6以下であることは約束できます。

高気密になると換気が大切    

 断熱性能を高めると、気密性能が大切になって、気密性能を高めると換気システムが大切になる、この流れだけ覚えておいてください。これは南雄三さんの受け売りですが、だから本来、高断熱・高気密と表現するべきであって、言って悪いんですが高気密・高断熱と順番を逆に表現されている会社はそのへんの理屈がよくわかっていない可能性があります。

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