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床の傾きと健康との関係の時間

 床が傾いていると様々なデメリットがあります。まず、構造的には耐震強度を落としてしまう。生活上では建具の調子が悪くなったり、スキマ風が入るようになったり、鍵のかかりが悪くなったりします。精神的には何となく嫌といったストレスを受けたりしますが、一番大きなものは肉体的ストレス、言い換えると体調をくずす可能性があるということです。

 しかし、築10年や20年もすると普通は少々の傾きは発生します。これは施工不良などではなく、建物の重みで長い年月をかけて下の土をしめるからです。建物も二階がのっているところ、のっていないところなど場所によって重さが違いますし、地盤も同じ敷地内でも場所によって硬さに多少の違いがあるからです。ですから軽微な傾きはあって当たり前のこととして、即欠陥というわけではありません。

 では、具体的にどれぐらいの傾きが問題になるのか。品確法の「住宅紛争処理の参考となるべき技術基準」によりますと、住宅の傾斜の度合いによって住宅や地盤に瑕疵がある可能性を判定できる基準は3段階にわかれます。

レベル1:傾斜が1000分の3未満であれば、住宅や地盤に瑕疵がある可能性は低いとされます。まあ、建物の問題じゃないでしょうといったところです。

レベル2:傾斜が1000分の3以上1000分の6未満の場合、住宅や地盤に瑕疵がある可能性は中程度とされます。これは施工の問題も一定程度存在するかもしれないというグレーゾーンです。

レベル3:傾斜が1000分の6以上なら、住宅や地盤に瑕疵がある可能性が高いとされます。これはまあほぼ黒ですね。平たく考えて地盤改良も含めて施工に問題があったと考えられます。1000分の3というのは1mの間隔で3mmの勾配がついていることを言います。8畳の部屋で例えると、部屋の端と端で1cm程度の勾配がつきます。

 ちなみに新築時であっても1000分の3未満の傾きであれば問題はないとされます。でも私に言わせるとこの基準は大甘で、新築時で1000分の1や2も傾きがあればやはり施工に問題があったと言わざるを得ないのではないかと思います。

 床の傾きがどれぐらい人に影響を与えるかですが、1000分の3未満の傾きであれば、気づかない人もいるかと思います。平衡感覚に敏感で、船や車に酔いやすい人の中には、このわずかな傾きに対しても違和感を覚えて気分が悪くなる方もいらっしゃいます。個人差はありますが、明らかな健康被害が起こるほどの傾きではありません。

 傾きが1000分の6を超えるとほとんどの人が生活していて何らかの違和感を感じます。敏感な人であれば、気分が悪くなり、めまいや頭痛がします。歩くと傾いている方に引っ張られる感覚が出てくる程度の傾斜です。体にいびつな負担がかかるため、肩こりや腰痛を訴える人も出てきます。

 傾きが1000分の10を超えると生活に支障が出てきます。1000分の10の傾きを角度に直すと約0.57度です。角度に直すと数値が小さくて大したことないと思われそうですが、重度の健康被害が起こる可能性がある傾きです。敏感な人は「とても住んでいられない」と訴えるレベルだそうです。頭痛・吐き気・腰痛だけではなく、睡眠障害や食欲不振など重度な健康被害が見られます。

 傾きが1000分の15を超えると三半規管や自律神経を傷める可能性があります。つまりこれもシックハウスの一種です。意外かもしれませんが、これほど床の傾きと健康は直結しています。実は傾いた床を直すということはとても基本的なシックハウス対策なのです。

 補足で申し上げると、家の外に出ると坂道もあれば傾いている道もあります。あれはどうなんだと言われそうですが、あれはあれでいいんです。「ここは坂なんだ」「ここは傾いているんだ」と脳が認識している限り問題ありません。

 問題になるのは、脳が水平だと思っているところが実は傾いていて無意識のうちに体がバランスをとろうとすることなのです。すると脳の指揮系統に矛盾が生じて自律神経を傷めてしまったりすることがあるわけです。

 すると、理屈で言うと「この家は傾いている」としっかり脳に刷り込んで生活すれば、それはそれで問題がなくなる可能性があります。でも、そんな暮らしは普通は嫌ですよね。それにそのように言い聞かせても、冒頭でお話した耐震性の問題、生活上の問題は変わりませんし、むしろ精神的なストレスは増すと思いますので、やはり床の傾きを直して住んでいただきたいものです。

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