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床下換気は不必要の時間

 いまだに床下換気をする新築住宅が多いのですが私はしないほうがいいと考えています。今日は床下換気をしない基礎断熱がおすすめですというお話をします。

「家づくりが変わって換気の必要がなくなった」

 

 私が床下を換気しなくてよいと考える一つ目の理由は、そもそもなんですが、現代の家づくりにおいては換気の必要がなくなったということです。昔は基礎を布基礎にして、床下では土がむき出しになっている家の建て方でしたから、土からあがってくる湿気を逃がすために換気をしていたわけです。

 ところが現代の家づくりは、コンクリートの保護と土地からの湿気があがってこないようにするため防湿シートを縦横二重で敷いた上にベタ基礎のコンクリートを打つのですから、全く土の湿気なんか気にしなくていいわけです。大元の換気をする目的がなくなったのでしなくていいというのが基本的な考え方です。

 基礎のコンクリートが乾燥する過程で、数年ぐらいは微量の湿気が出続けるという話もありますがほとんど気にしなくていいレベルだと思います。私は学者じゃないので科学的な根拠はありませんが、それが理由で床下が湿気る感じがしたことがありません。

雨の日に逆に湿気が入ってくる   

 床下換気は必要が無いというだけでなく、むしろ積極的にしないほうがいいという理由があります。一番大きいのは雨の日や特に台風の日など、むしろ逆に湿気を床下に呼び込むからです。換気口がなかったら入ってこない湿気が、雨の日は逆に入ってくるんです。私はこれまで耐震診断をたくさんしてきましたが、耐震診断では床下の湿度を計測します。建物の長持ちに影響があるからです。同じ建物でも雨の日に計測すると床下の湿度はずいぶん高くなります。何のために換気してるのかわかりません。本来の目的と逆に作用してるわけです。

シロアリの進入口になる

 次に床下の換気口はシロアリの進入口になります。あたりまえですが、シロアリは一匹もいないところで自然発生することはありません。必ずどこからか飛んでくるものです。家の中に入ってくる一番多い進入経路が基礎の換気口なのです。昔からシロアリ対策で家のまわりに木材を置くなと言いますが、特に基礎の換気口の前に置くなといいます。ベタ基礎の家であれば基礎の換気口をふさいでしまうことは有効なシロアリ対策になります。

冬に冷たい空気が入ると結露しやすくなる

 
 床下を換気すると、当然、冬には冷たい空気が床下に入ってきます。すると床をはさんで室内と床下の温度差が大きくなり、これが結露の原因になります。はい、結露の原因は温度差と水分なのです。

 窓ガラスについた結露などは、言ってしまえばふいたらしまいですが、床で発生する結露は家を傷めます。古い建物で床がべこべこしてるのを感じたことのある方も多いかと思いますが、あれも結露の影響です。

 結露しやすくなるのは床だけではありません。「気流止め」という考え方で壁の中の空気の流れを止めていない昔ながらの家づくりでは、床下から入った冷たい空気が壁の中にも入り込み、壁も結露しやすくなります。これも建物が傷みやすくなり、望ましい状態ではありません。

 床下に冷たい空気が入ると、結露しやすくなるだけではなく、床の表面も冷たくなります。もちろん、床に断熱材を入れておけばかなりマシにはなりますが、それでもやはりそもそも基礎をふさいでおいて床下換気をしない状態と比較すると冷たくなるのはやむをえないという感じがします。

床下換気をすると気密性能が不安定になり断熱性能も落としてしまう

 また床下換気をして問題になってくるのは気密性能が安定しないこと、もっとはっきり言うと気密性能が下がるということです。住宅の気密検査を実施している会社にとっては基本的な知識なのですが、床下換気をするとどうしても気密性能が低くなります。床の施工には気密性能という発想がないからです。床下断熱ではなく基礎断熱にして床下換気をしないようにすると、気密性能が高まります。気密性能が高まると、断熱性能が本来持っている性能を発揮しやすくなり、夏や冬、エアコンを使う季節には住み心地がよくなります。

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