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床暖房不要論の時間

床暖房は化学物質過敏症に大きく近づく

 シックハウスの象徴的な症状である化学物質過敏症は、実は、春から夏にかけて症状が悪化する病気なのです。ホルムアルデヒドなどの化学物質は気温が高ければ高いほど、その物質から空気中にたくさん放出されるからです。ですから、一般的に言ってシックハウス症候群の方は冬場のほうが症状がマシになります。

室温が高ければ高いほど化学物質はたくさん放出される
 さて、化学物質過敏症の大きな原因となるホルムアルデヒドの濃度は室温が20℃の時に計測することになっていますが、現実問題としてそうはいかないので室温に応じた補正の計算をします。ホルムアルデヒドの室内の濃度基準は0.08ppmとなっていますが、これは室温が20℃の時にこれ以下であればOKという意味です。もし、同じ0.08ppmであっても、計測した時の室温が10℃であれば、その部屋の室温がもし20℃であればいくら出ていることになるかという補正計算をすると、0.112ppm出ていることになります。つまり、室温10℃の時と比較して20℃の時ではなんと40%もホルムアルデヒドの放出量が増えるのです。色々と計算してみましたが、ざっくり言うと室温が1℃上がるたびにホルムアルデヒドの濃度は4%程度高くなります。

 ホルムアルデヒドは何からでも出てきますが、特に合板やフローリングからたくさん出てきます。そのフローリングを本来なら化学物質の動きがおとなしいはずの冬に暖めて使うのです。その意味で床暖房はシックハウスの観点からは、おすすめはできないと言わざるを得ません。

床暖房は自律神経を傷める可能性もある

 そして床暖房は化学物質の問題だけではなく、自律神経を傷めることで体調を崩されるケースがあることも知られています。みなさん、ご存じの通り足の裏にはたくさんの神経やツボが集中しています。ここが不自然に温められることによって自律神経を傷める可能性があるそうです。

 また足の裏が暖かくて、顔付近など上半身が寒いなどの温度差が顕著なとき、身体は暖かいのか寒いのか判断がつきにくくなり、体温調整が難しくなることがあるそうです。一度、自律神経を傷めると、その体温調整もできなくなりますし、急に気分が悪くなったりします。学会でも症例が報告されているようですが、「頭寒足熱」という言葉から全く反対のことをおっしゃる方もあり、必ずしも広く認められた見解ではありません。

無垢のフローリングなら冬でも冷たくない

 最後に床の冷たさについてですが、床暖房を希望されている方で冷たい床に耐えられないとおっしゃる方があります。確かに合板フローリングであれば冬場は裸足で歩きにくいほど冷たくなりますが、無垢のフローリングならそれほど冷たくありません。人にもよるとは思いますが裸足で歩けるほどです。私は床暖房で冷たい床を暖めるというよりは、床暖房は使わずに、冬でもそれほど冷たくならない無垢のフローリングで生活するほうが人の体には優しくていいと思います。

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