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アスベストの時間

 アスベストは日本語で「石綿(いしわた)」と言い、「せきめん」と発音することも多いのですが、ここではこれから石綿と表現いたします。

 石綿は一本の直径が0.01~0.1㎛(1マイクロメートル=1mmの1000分の1)で髪の毛の5000分の1程度の細さと言われています。石綿が含まれている建材を施工するときにカットしたり、または石綿の含まれている建材を使用した場所を解体するときなど、空気中に石綿が浮遊することになります。この石綿を人が吸い込むことを「石綿ばく露」と言い、この石綿は肺にまで達するため、肺がんをはじめ、多くの深刻な疾病につながります。

 石綿ばく露のほとんどは職業ばく露と言って、建設作業員などその職業の特性によって仕事中に受けるばく露のことですが、家族ばく露や建物ばく露というのもあります。家族ばく露とは、例えば建設作業員の夫の作業着に付着している石綿を、作業着を洗濯する妻が吸い込んで胸膜中皮腫になった事例などが報告されています。家族ばく露は職業ばく露の20分の1程度のリスクがあるそうです。

 建物ばく露とは吹付け石綿のある建物で、生活したり仕事をしたりする人が受けるばく露ですが、これも文具店の倉庫の事例などが報告されています。詳しくはここでは書きませんが関心のある方はネットで検索してみてください。

 石綿ばく露による健康被害は、吸い込んでから早くても十数年、平均すると35年程度の潜伏期間を経て発症しますが、長い時には50年程度の潜伏期間の事例も認められるようです。10年未満の例は過去にないそうです。
 
 石綿が理由となる主な病気は、中皮腫、肺がん、石綿肺などです。中皮腫とは悪性の腫瘍のことで、胸痛や呼吸困難に陥ったりしますがこれもがんの一種です。石綿肺とは肺が線維化して息切れを起こしたり運動能力の低下につながったりします。線維化って私も知らない言葉でしたが、組織が線維成分に置き換わって硬くなってしまうことだそうです。簡単に言うと、肺が硬くなって機能不全に陥るといったイメージです。

 石綿を吸い込んだ量と肺がんなどの発病との間には相関関係が認められていますが、どのくらいの量を吸ったら発症するかというのは現在でもよくわかっていません。ただはっきりしていることは、10年以上職業的な石綿ばく露を受けた場合に発症の危険性が高まるということですので、多くの方は、あまり心配されなくてもいいのかなとは思います。

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