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大工あがりの吉信社長が人生観を語るブログ

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2022.03.09

親としての喜び、父の無念

 次女が鳥取大学工学部に合格しました。共通一次を断念して国公立をあきらめた私にとって、次女がまぶしく感じられます、ありがとう。本人はもっと高いところを目指していたので、色々な想いは察するに余りありますが、自分なりに整理できたようで安心しています。

 それで今春より一人暮らしをすることになりました。長女が就職にともなって福知山に行くのと合わせて、一気に2人いなくなることになりました。昨日は妻と次女と3人で鳥取まで行き、これから4年間暮らすマンションを決めてきました。

 そして今日、その賃貸契約のお金と入学金を振り込んできました。合わせて50万円を少し超えるぐらいでしたが、私はほのぼのとした幸せにつつまれました。それほど困ることなく、お金を支払うことができてよかったなあという想いです。親の務めを一つ果たした気持ちになりました。

 私が高校生の頃、私の父は不渡り手形をもらったおかげで、家も仕事も全て失ってしまいました。その中で浪人させてもらったことは本当に感謝しています。おとうさん、おかあさん、ありがとう。授業料は自分で払う約束で大学に行かせてもらいました。奨学金とアルバイトで何とかしました。金額が頭から離れなかったので、いまだに授業料の金額を覚えています(笑)。

 でも、入学金だけは私にはどうしようもなかったので、両親にお願いしました。20万円でした「なんとか工面したる」と言って、どうも身内に貸してもらったようです。それぐらい苦しかった。

 父の仕事はその後そこそこ復調し、結果的に私が高校生から大学生であった8年ぐらいが一番苦しい時のようでした。父は生前、ごくたまに仕事やお金の話になると「秀樹の一番肝心な時にいわしてしもたことだけが悔いに残る」と必ず口にしました。どんなに機嫌がいい時でも、淋しそうでした。

 その頃の私にはなんとなくわかるぐらいの感じでしたが、いまの私には涙が出るほどよくわかります。さぞ、無念であったろうと思うのです。私も厳しい人生を歩んできたとは思いますが、幸いにして現在、娘たちに対して最低限してやりたいことはできます。この幸せに感謝します。

 もともと我慢には慣れているのですが、もう我慢じゃなくて、そもそもお金を使いたいと思わない人間にできあがっています、使わないほうが楽しい(笑)。それでも家族のためにお金を使うときには幸せを感じます。お天道様、ありがとうございます。

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 こんにちは、吉信秀樹です。
余談ですが、私は高2の4月まで京大工学部が第一志望、5月から同志社大学経済学部が第一志望。国公立から私立へ、理系から文系へ、極端な転身(笑)。これは父の工務店がなくなったことで建築に進むことがなくなり、商売をするなら文系だと思ったのと、共通一次が重荷だったんです(苦笑)。
 では、またお会いしましょう!

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