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失われていく言葉

私は、毎朝、全社員に当社の経営理念や社訓を大きな声で読んでもらっています。体に叩き込むために必要だと思うからです。

最近、「ダイヨシスピリット」なるものを追加したのですが、社員が漢字を読めないのです(苦笑)。麻生さんが、簡単な漢字が読めないことで日本中の笑い者になったことは記憶にあたらしいところですが、大してレベルが変わらないんです。

例えば、「愚直」とか「節操」とかいう言葉を知らないのです。よく、「現代は生活は豊かになったが、心が貧しくなった」と言われます。それって、こんなことも言うのだろうなと思います。カタカナ語はたくさん知っていても、自分を磨き自分を律するような言葉は全然知らない。淋しい時代になったものですね。

思えば、確かに最近私も色々な言葉を使わなくなってきました。使っても理解されないからです。比較的簡単な言葉でも「それってどういう意味ですか?」なんて聞かれてしまうので、自然と子どもに話すような言葉ばかりで社員と接しています。

人間は言葉でものを考えるので、ボキャブラリーが少ないということは、思考レベルも枠がせまくなってしまいます。単に漢字が読める読めないではなくて、つまるところ人間力が頭打ちになります。

「愚直」を説明するのに「バカ正直」というと、少しニュアンスが変わります。その微妙なニュアンスの違いがわかるというのが、大人と申しますか、やはり人間性の深みを感じさせるのじゃないでしょうか。

「節操」という言葉を知らない人に「節操」という概念はないです。だって、他に適当な言葉がない。広辞苑で調べてみると「信念をかたく守って変えないこと。みさお」とあります。でも、これでは「節操」の持つニュアンスが伝わりません。「節操」ってこんな単純な言葉じゃない。

つまり、言葉を知らないということは、その概念がないということです。恐ろしい時代になったと、ただ残念です。私が好きな言葉は「質実剛健」です。これもとっくに死語になっていて、その概念を感じさせる人もすっかり少なくなりました。

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こんにちは、吉信秀樹です。
昨夜、ひなちゃんが「おとうさん、明日も休みじゃないの?」と淋しそうに聞きます。ごめんね。社長の子どもなんて、なるもんじゃないね。
では、またお会いしましょう!

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